もの思わない、秋

秋 だから…
ってんじゃないんだな。

いついつからか、は

わからないよ。



大人、になることだの
理想的な自分、だの
人生、の意義だの
本当、の真心だの

そのむかし
眠る前に考えはじめてみたら
眠れなくなるくらい考えてた
議題、疑問。

どうしてあのときの彼女の態度は？
あのときなんで私は、あんなことを？

だれかに映る自分の態度や

だれかを不快に感じたり気になったり

そうやって
そんなふうにもの思って、

時間が過ぎて行ったはずなのに。


いまの私
もはや 、 もの思わない。

生活に仕事に
精一杯、 かといえば…
そうでもない。
多分もの思って悩まされた頃の方が
すべてのことに…

いや、どうだろ。

ただ、 生活に仕事に
を、イイワケにはしている。
感じなかったり
考えてなかったり
気にならない毎日は

ぬるま湯のようで

悪く、はない……。

そのむかし
ああはなりたくないと
知りもせず
不快に思ってた
疲弊した大人、に

みずから突き進むよな自分

を、
はじめて意識して
驚いて焦ってみても、
…もう。


いろんな人の立場に立って、
想像力。

そんなものは、偽善。
（枯渇、のイイワケ。

時間が過ぎてく。
はやくはやく 、 急かされて

これが大人、か？

立場、容姿、能力、態度、経験
…責任
だれが、大人だ。
どこが、大人だ。

大人にあこがれた頃の私が

なまいきに叱るイメージ。

だれが、大人だ。

週末にマンガ一気読みして思い出した
わかかりしモノローグ
あの日聞いた歌の意味

気がついたら
ありゃ、まぁ
みんな他人みたいに遠くて。


私は、ものを思わなくなってたんだなー……って。

遠くての火事を見るみたいに。